3Dプリンタで万力を作る

3Dプリンタで万力(バイス)を作ってみました。大きなねじを作ってみたかったので、手ごろな題材として万力を選びました。

 

万力は全部で4つのパーツに分けました。

挟む部分の片方はハメ込み式にしてみました。スリットを付けて、挿し込む時に曲がるように工夫しています。

 

もう片方の挟む部分。

こちらはねじを回しても先端が空回りするように作らないといけません。難題です。このようなラッチを付けてみました。

 

結果は失敗。挿し込もうすると、先端が折れてしまいました。

 

ねじはBOLTのアドオンを使って作ります。なぜか、生成できるねじの長さは50mmまででした。これだと大型の万力が作れません。

 

ツメの厚さを修正して、4本目でやっと完成。

 

苦肉の策ですが、Ultimaker Curaでスケールを変更すれば50mm超えのねじが作れます。

スケールを1.5倍にして、ちょっと大きめの万力も作ることができました。

3DプリンタでPC-6001用カートリッジのシェルを作る

3DプリンタPC-6001用カートリッジのシェル(ガワ)を作ってみました。

 

単に箱を作って基板を入れるだけだと面白くないので、PC-6006みたくカードエッジ部分にカバーを付けてみました。リング状のバネでカバーを押し戻します。

 

これは失敗例。

カバーが引っかかってしまって、元の位置に戻ってくれません。パーツ間の余裕がないのが原因です。

 

3作目でカバーが正しくスライドするようになりました。一応使えるという状態です。

リング状のバネは潰れると、上か下に力が逃げて、くの字に曲がってしまいます。もう少し改良が必要だと思います。

 

3Dプリンタで合体スペーサを作る

3Dプリンタで「4本が合体済みのスペーサ」を発明してみました。「合体スペーサ」と名付けましたが、もっといい名前があるかもしれない。

サイズはBタイプ基板用とCタイプ基板用の2種類です。

 

従来の自分の作品はこんな感じです。今までは、スペーサとねじ/ナットを4セット買って、さらにユニバーサル基板を底板として取り付けるというパターンが多かったです。

合体スペーサを使えば、これらを買わずに済みます。

 

合体スペーサを取り付けた様子です。ナットを回すだけなので、ねじ回しは不要です。

スペーサ+底板の高さを6mmに設定したので、従来よりも薄く仕上がります。

 

裏側はこんな感じです。

ねじの頭が飛び出ないので、まっ平です。

現在は側面や底板が空いてますが、アレンジして、箱状に埋めてしまうことも可能です。

 

(2023/1/14追記)参考までに、最初に考えた合体スペーサはこんな感じでした。この後、なんとなくの気分で、ねじとナットの位置を逆にしています。

当初、ねじのピッチは市販品に合わせて0.5mmにしてみたのですが、自分の3Dプリンタだとねじ山がつぶれて、上手く作れませんでした。結局、ピッチは1mmとしました。

 

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3Dプリンタでスーファミ用カートリッジのシェルを作る

スーパーファミコン用カートリッジのシェル(ガワ)を自作するという試み。最終的には3Dプリンタを使いましたが、そこに至るまでの途中の作品も紹介したいと思います。

 

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厚紙で作ったシェル

まず、最初に作ったのが、紙製のシェルです。これは、強度が足りないので、失敗でした。

 

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ポリプロピレン製のシェル

次に作ったのが、こちら。

ポリプロピレン製の超薄型CDケース(2個セットで136円)を買ってきて、ハサミで切って、ホットボンドで貼り合わせました。CDケースは12センチくらいなので、スーファミのカートリッジに似せやすいです。

強度は申し分ないのですが、見た目が良くないのが難点です。

 

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AliExpressで買ったシェル

パチモンを買って済ませるという方法もあります。これはAliExpressで売っていた「16bit Game Cartridge Replacement Plastic card Shell for Nintendo For SNES game Console (US JP EU Version )」というシェルです。価格は送料抜きで400円くらい。

この手の製品はオリジナルに似すぎていて、何らかの権利を侵害している可能性があります。

もっとオリジナルに似てないものが望まれます。

 

というわけで、3Dプリンタで作ることにしました。Blenderモデリングしています。

ファミコンと違ってスーファミは形状が複雑です。一号機は凡ミスでスロットに入りませんでした。

 

二号機はスロットに入りましたが、今度はイジェクトできません。シェルの底がきちんと埋まってないと、イジェクトできないようです。

 

このツメで基板を固定します。思ったよりも高い精度が要求されます。

自分の基板だと入るのですが、市販品の基板だと入らないという問題に気が付いて、対応に手間取りました。

 

三号機。

試行錯誤して、ようやく使い物になるのが出来ました。実験用なので、大きな窓が空いてます。ねじ穴は入手しやすいM3にしました。

権利的に問題ないようでしたら、STLファイルを公開したいです。

 

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3DプリンタでX68000風のラズパイケースを作る

X68000風のラズパイケースを3Dプリンタで作ってみました(まだ未完成ですが)。

以下に作り方を紹介します。

 

まず、実物の寸法を測ります。

 

図面を描きます。ところどころアバウトです。

以前、ヘルメッツ製のX68Kラズパイケースを買いましたが、ラズパイを縦に入れる方式なのがどうにも気に入らないです。そこで、今回のはラズパイを横に入れたいと思います。ラズパイの全長が8.5cmなので、奥行が9cmあれば大丈夫だろうと考えました。高さは12cmになる予定です。

 

Blenderモデリングします。

円柱と立方体をブーリアンで合体させて、Rを表現しました。

 

45度単位で回転させた円柱と合体させて、取っ手を表現しました。たぶん曲げ機能があると思うのですが、まだBlenderの使い方をよくわかっていません。

 

45度に回転させた立方体を並べて、排気口を表現してみました。

 

中身をくり抜きます。思ったより空間的な余裕がありません。

パーツをばらして、並べて、STLファイルで保存。

 

Ultimaker CuraでGcodeファイルを作成。ベッドの広さに限界があるので、出力を二回に分けます。

出力に8時間50分かかるというメッセージが。

 

3Dプリンタで出力。完了まで8時間50分のはずが、11時間かかりました。

 

パーツが反ってしまいました。シマシマが目立つし、いつもよりクオリティが低い。何が悪いのでしょうか。

あと、サポートをONにしたせいで、穴が埋まってしまいました。カッターで削ります。どうでもいい部分にサポートが付着してますけど、これは設定がおかしいのでしょうか。

 

Gcodeファイル作成時に、予期せぬトラブルが発生。サーフェスが無い、または無関係であるというエラーのようです。ブーリアンの演算を繰り返すと、余分な頂点が発生してしまうようです。編集モードで余分な頂点を手作業で取り除いて対応しました。

 

第二陣のパーツを出力。完了まで5時間かかりました。

今度はAdhesion設定をONにしてみましたが、めくれ上がってしまって、結局、パーツが反ってしまいました。お手上げです。

 

というわけで、技術的な問題が残っていて、まだ完成には至ってません。サポートなしで出力できるように、もっとパーツを分割したほうがいいと思います。反ってしまうのは大問題ですね。

フィラメントは黒かグレーを使ったほうがいいですね。

 

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