ベーマガイベント開催決定

6月10日はベーマガの日ということで、ベーマガ関連のイベントの告知がありました。

来年、2024年5月18日に「ALL ABOUT マイコンBASICマガジンIII」の開催が決定したとのことです。まだ1年近く先ですが、楽しみです。

過去のベーマガのイベントは以下の3つ。

・2015年11月8日「ALL ABOUT マイコンBASIC Magazine」

・2018年1月14日「ALL ABOUT マイコンBASIC Magazine II」

・2018年7月8日「ALL ABOUT マイコンBASIC Magazine II SP in 大阪」

次回のイベントは4回目に相当するのですが、「III」と表記しているのがややこしいところです。2020年8月23日に予定されていた幻の4回目のイベントは新型コロナの影響で中止となっていました。

最新情報はこちら。

https://www.facebook.com/basicmagazine

 

X68000と荒井さんの話

ツクモ九十九電機)の荒井貞博さんがパソコン雑誌にどれくらい登場しているのか調べてみました。

荒井さんは現在、秋葉原の「RobotShopテクノロジア」の店主として、ご活躍されています。

今回、調べてみて気が付きましたが、ツクモの広告は雑誌によって内容が全く違います。「Oh!X」はX68000に特化していて、毎号のように荒井さんが登場します。

 

「Oh!X」1987年12月号のツクモの広告。「Oh!MZ」から「Oh!X」に雑誌名を変更した号です。広告内に「7号店シャープ大好きスタッフ」として荒井さんが登場します。この1つ前の11月号でもテレカの図柄として荒井さんが登場していましたが、その時点ではまだ名乗っていません。

 

「Oh!X」1988年12月号のツクモの広告。

これと同時期に、TV番組「パソコンサンデー」の特集「‘88ゲーム総決算!」(1988年12月25日放送)に荒井さんがご出演。ツクモ7号店2階のシャープ専門フロア(SHARP PRO SHOP)で「'88下半期ゲームソフトBEST5」を発表しました。

「Oh!X」1988年3月号の広告には「おかげ様で7号店はX68000の販売量日本一の店として認められました。」と書かれて、相当繁盛していたようです。

 

一方、ベーマガマイコンBASICマガジン)のツクモの広告はX68000が載ったり載らなかったりで、荒井さんの登場回数が限られています。

上記の写真はベーマガ1989年11月号のツクモの広告。荒井さんが名前入りのイラストで登場。このイラストは「Oh!X」の1989年11~12月号、1990年2~3月号にも登場します。

 

ベーマガ1990年5月号のツクモの広告。「X68000 7号店 担当」として荒井さんが登場。

ベーマガ1991年12月号のツクモの広告内に例のイラストで登場。ただし、お名前が書かれていません。

 

・「ログイン」1991年12/20号の特集記事「全国電気街探訪記」でツクモパソコン本店が紹介され、観月ありさ等身大パネルと並んで荒井さんが登場。まさかのFM-TOWNS推し。

 

ベーマガ1992年6月号。各ショップの店員がいろいろな製品をおすすめする「プロ・アドバイザーが選んだ~」という企画が不定期で連載。以後、荒井さんはツクモのプロ・アドバイザーとしてベーマガ誌面に登場します。この号では荒井さんが「X68000 Compact XVI」基本セットをおすすめ。

同連載には他にもラオックスソフマップ、ロケット、SASAKI、シスペック、T-ZONE、日本マイコン流通センター、ヒロセムセン、STANDBYの店員さんがプロ・アドバイザーとして登場しました。

ベーマガ1992年8月号に登場。プリンタは用途別に「AP-1000/PC」「LBP-B40GE」「IO-735X」「VP-1047/PC」をおすすめ。

 

ベーマガ1992年10月号に登場。X68000用通信ソフトは「た~みのる2」。2400bpsモデムはオムロン「MD24FB5V」をおすすめ。

 

ベーマガ1992年11月号に登場。ミュージックシステムは「EUPHONY」と「FMT-403」や「HELLO!MUSIC!」「ミュージ郎300」などをおすすめ。GS音源にこだわらなければ、GM音源「CBX-T3」でも十分、というコメント。

ベーマガ1993年3月号に登場。PS/V2405-WなどDOS/Vパソコンをおすすめ。対応ゲームとしてはフライトシミュレータなどが人気があるとのこと。

 

・1993年4月号に登場。「PC-9801Ae/U2」をおすすめ。

 

ベーマガ1993年6月号に登場。「PC-9801BX/U2」をおすすめ。

ベーマガ1993年7月号に登場。ワープロは「一太郎5」、プリンタは「BJ-15V」をおすすめ。

ベーマガ1993年8月号に登場。「メモリやCPUの種類や相性があって迷うと思います。メーカーは同じものにしたほうがいい。気軽に相談してください。」という感じのコメント。

ベーマガ1993年9月号に登場。MIDI音源をおすすめ。本格的にはじめたいときにはMacintoshをおすすめ。

 

ベーマガ1993年10月号に登場。CD-ROMドライブはロジテックLCD-500」をおすすめ。

ベーマガ1993年11月号に登場。CD-ROMソフトはWindows対応のものが注目とのコメント。

 

ベーマガ1993年12月号に登場。X68000用ハードディスクとして松下電器産業「LK-RH127NZ」をおすすめ。

ベーマガ1994年6月号に登場。ハードディスクの性能はどのメーカーもそれほど変わりはない。PC-486HX/HGを持っている人には「PCSHD200A」がおすすめという感じのコメント。

 

「Oh!X」1994年6月号のツクモの広告。こちらは完全にX68000専門で、売り場も「4F」と限定します。理由は不明ですが、これ以降、ツクモの広告には担当者の顔写真や名前が載らなくなります。結果、荒井さんは約6年半、「Oh!X」に登場し続けました。

 

ベーマガ1994年7月号に登場。荒井さんがプロアドバイザーとして登場。ツクモオリジナルのDOS/Vパソコン(486DX2搭載)をおすすめ。コンピュータミュージックに興味のある人には「SC-88」「ミュージ郎88Pro」をおすすめ。

 

ベーマガ1994年11月号に登場。キャプチャーボードは「GI-98」に注目。サウンドボードは「Sound Blaster」がおすすめ。

 

ベーマガ1994年12月号に登場。パイオニアLaserActive」をおすすめ。

 

ベーマガ1995年2月号に登場。ノートパソコン「DynaBook EZVision」をおすすめ。

 

ベーマガ1995年4月号に登場。荒井さんがベーマガの表紙にデビュー。プロ・アドバイザーのコーナーではCD-ROMドライブは「CD-620S-N」「CND-4FB」「PXシリーズ」をおすすめしています。

この号の付録CD-ROMはプロ・アドバイザーの動画が収録されていて、荒井さんが喋ったりするのですが、もったいないので、まだ開封していません。

 

話が前後しますが、ここでツクモについてちょっと補足しておきます。

こちらは「ラジオの製作」1979年6月号のツクモの広告。当時のツクモは無線機の販売が主体で、「PET2001」「MZ-80K」をひっそり売っている状態でした。すでに万世店、ニュー秋葉原センター店、ラジオセンター店、名古屋店、5号店が存在しています。おそらく、出店した順に並んでいると思います。

1979年12月ごろ、2つ目の名古屋店オープン。これが6号店に相当します。

マイコンブームが本格化すると、ツクモは大躍進を果たします。

 

ラジオの製作」1981年5月号、付録版ベーマガツクモの広告。ツクモは1980年からオリジナルハード/ソフトも扱い始めます。HAL研究所のゲームもツクモ製になっていますが、独占販売だったのでしょうか?

パックマン」等は当初、ナムコに無断で販売していましたが、途中からきちんと契約したようです。「ユーズド・ゲームズ」Vol.12(1999年9月発行)の岩田聡さんのインタビューで「ナムコさんと最初にパソコンゲームでライセンス契約を結んだのは当社(HAL研)なんです。」という証言が載っています。

 

ラジオの製作」1982年6月号のツクモの広告。1982年5月15日にツクモ7号店がオープン。愛称は「ツクモセブン」だったようです。

7号店の特徴は「マイコンレディ」と呼ぶ女性店員でした。雑誌「向上の電化」1985年5月号の「マイコンショップ訪問記」によると、7号店の店員12人のうち8人がマイコンレディで、売上の9割を占めると書かれています。マイコンレディって、いつ頃まで存在していたのでしょうか。

 

山下章さんのベーマガの連載「パソコンゲームに思いを馳せて」でも当時(1983年ごろ)のツクモの様子が描かれています。第4回(1996年9月号)はツクモ7号店でPC-8801をセットで購入する話、第5回(1996年10月号)はツクモの「ウルトラ四人麻雀」を遊んだ話が載っています。

 

ツクモは猛烈な勢いで店舗を増やしていくのですが、複雑すぎて追いきれません。不完全な情報になります。

1982年12月18日、「ツクモ札幌店」オープン。

1984年8月、「ツクモ8号店」オープン。

1990年11月、「AV/カメラ館」オープン。

1990年12月、「パソコン本店」オープン。X68000コーナーはパソコン本店 2階に移転します。

1992年2月?、ビル建て替えにより7号店が閉店。

1993年ごろから、X68000の売り場がじりじりと後退していきます。DOS/Vの人気が爆発したのも1993年です。

1993年6月ごろ、X68000コーナーがパソコン本店II 3階に移転。

1993年10月ごろ、AV/カメラ館がDOS/Vパソコン館に名称変更。

1994年1月ごろ、X68000コーナーがパソコン本店II 4階に移転。

1994年4月ごろ、7号店の跡地に「パソコン本店II」がオープン。パソコン本店IIとパソコン本店は内部でつながっているという特殊な構造をしています。パソコン本店IIはDOS/Vタワー(94年)→Windowsタワー(95年)→インターネット館(96年)と流行に合わせて目まぐるしく名前が変わります。

1994年、知らない間に万世店とラジオセンター店が復活。

1994年11月ごろ、X68000コーナーがパソコン本店 4階に移転。

1996年、X68000コーナーがパソコン本店II(インターネット館)地下1階に移転。

 

ベーマガ1996年6月号のツクモの広告。

X68000 Compact XVIが7万8000円という衝撃価格。Windows全盛の当時、X68000でページを埋め尽くしているのは、かなり異例だったと思います。

RED ZONEも激安です。「漫画で人気の満開製作所」との一文がありますが、漫画が載っていたのは「Oh!X」でした。「Oh!X」は1995年12月号で休刊。

というわけで、9年間に渡ってX68000を支え続けたツクモの偉業が伝わりましたでしょうか。

 

日経ソフトウエア2023年7月号

お知らせするのが遅れてしまいましたが、「日経ソフトウエア2023年7月号」で電子工作の記事を書かせて頂きました。

あと、日経ソフトウエアは創刊25周年を迎えたとのこと。すごいです。

 

今回は有機EL有機LED)ディスプレイを接続してみました。フォントは自作です。

次回から「Raspberry Pi Pico W」に乗り換えようと思います。結局、「Raspberry Pi Zero 2 W」は買えず仕舞いでした。

 

3Dプリンタで激安ヘッドホンを修理

約7年前に1973円で買ったパイオニアの「SE-M531」。いわゆる激安ヘッドホンです。

このヘッドホン、妙に壊れやすくて、数年でスピーカーの付け根が両方とも折れてしまいました。あと、スピーカー内のスポンジが破れてしまったり、アジャストバンドのゴムが伸びきってしまってます。

自分の場合、スピーカーの付け根をホットボンドで補強して、だましだまし使っていましたが、これが物凄く見た目が悪い。ホットボンドは接着力が弱くて、すぐにまた折れてしまいます。

こういうのは普通なら捨ててしまうところですが、3Dプリンタで修理するということを思いつきました。

 

まず、ヘッドホンを分解します。

パーツの壊れ方は左右どちらも同じ。厚さが1mmくらいになっている部分が割れています。これ、プラスチックをケチらないで作ってくれたら良かったのでは、、、と思ってしまいますが、激安ヘッドホンなので文句は言えません。

 

パーツのデータをBlenderで作ります。

今回は交換用のパーツだけを作ることにします。

 

パーツを3Dプリンタで出力。40分くらいかかりました。

 

そして、合体。ねじがちゃんと入るか心配だったのですが、全く問題ありませんでした。

 

完成。見た目があまり良くありませんが、無事に修理できました。

2本のアーチ型のパーツは並行に取り付けてしまいましたが、頭に乗せることを考えると、角度を付けたほうが良かったですね。

アジャストバンドは取り付けが難しいので、付けなくて良しとします。

「ドラゴンクイズ for MSX2」(ネタバレ)

プロジェクトEGG無料で配信している「ドラゴンクイズ for MSX2」を遊んでみました(会費として550円/月が必要です)。

「ドラゴンクイズ」はコンパイルが1991年9月20日に発売したMSX2用のクイズゲームです(ベーマガ1991年10月号より)。おそらく、「ドラゴンクイズ」はマイナーな作品なのではないでしょうか。自分はてっきりディスクステーションの収録作品の一つだと思っていたのですが、実は単体での販売でした。

 

本作は驚くほど本格的なクイズゲームです。ゲーム内には全部で8つのマップ(ROUND)があり、プレイヤーはマップ内を移動しながら、クイズを解いていきます。

クイズに正解すると、お金が溜まっていって、便利なアイテムを購入できます。不正解だと体力が減っていって、体力が0になるとゲームオーバー。無限にコンテニューできるので親切です。

一定の条件をクリアすると次のマップ(ROUND)に進むことができます。

・ROUND1:50問正解すると、お婆さんが道を通してくれる。

・ROUND2:水晶玉を探す。デスガーから水晶玉をもらって、次に進む。

・ROUND3:魔女に杖、法衣、リングを買ってプレゼントする。各200S。チョコレートをタキアに渡す。もらった玉を使うと進めるようになる。

・ROUND4:酒場でミルク(200S)を何度も買うと、船の持ち主を教えてくれる。1000Sを払うと船を買って次に進める。

・ROUND5:回覧板を渡し終わると次に進める。

・ROUND6:なぜか、この面から宿代が無料。ギルガというキャラの出す問題に全問正解すると次に進める。

・ROUND7:森を突き進んで、塔に着いたら次のマップへ。

・ROUND8:塔の内部。連続10問正解すると「トライデント」という武器が手に入る。魔法使いに会って、それからナイト(中ボス)に会うと、隠し扉が開いて先に進めるようになる。

ヒロインに会ったら、エンディングです。

異常なほどボリュームがあります。クイズゲームでこれを言ったら身も蓋もないのですが、クイズに答えるのがしんどすぎます。どうしてここまでガチなクイズゲームを作ったのか、、、?

ドラゴンは最初と最後にちょっとしか出てきません。タイトルを「DQ」にしたかったので、無理やりドラゴンを出しただけでは。

本作の問題はわりと偏っていて、社員で出し合ったらオタクっぽくなっちゃった、という空気を感じます。

そういう問題の一部を紹介します。

コンパイルに関する問題。これは余裕ですね。

 

難問すぎです。

 

MSXに関する問題。

 

マイコンソフトに関する問題。

 

時代が経つことで、難易度が倍増します。

 

音楽関連の問題も多いです。

 

全然わかりません。

 

まったくわかりません。

 

ローカルすぎて、なにがなにやら。

 

これは昔、自分もやりましたが、真似しないほうがいいです。

 

このゲーム、バイク関連と中森明菜関連の問題がやたら多いです。ジャンル選択機能はありません。

 

もう無理やり問題を考えたという感じが、、、。

 

本当に中森明菜関連の問題が多いです。

 

ベーマガ1991年6月号より。

「クイズ宿題を忘れました」「クイズ殿様の野望」「ゆうゆのクイズでGO!GO!」の3作品をまとめて紹介しています。記事の冒頭には「大人気のクイズゲーム」とあり、1991年はクイズゲームのブームが瞬間的に起きていたようです。

こうしたクイズブームの中で、この記事の約4か月後に「ドラゴンクイズ」が発売されています。

 

ベーマガ1989年11月号より。

「アドベンチャークイズ カプコンワールド」の記事が載っています。アーケードゲームクイズゲームが最初に登場したのが、このあたりだと思います。見たところ、画面の表示が文字だけなので、かなり地味な印象です。この後、改良が続けられて、のちに人気ジャンルにのし上がったのではないでしょうか。