EZ-USBの開発キットに附属するコンパイラ(keil社製)で
「再ビルドができませんでした」という問い合わせがあったので
対策方法の一例を載せておきます。
↑写真のように「×」マークが出ている場合の対策方法です。
これは「ファイルが見つからない」というエラーです。このコンパイラは相対的なパスで管理しているので、フォルダを動かすとこういうエラーが出ます。
ここで見つからないのは「USBJmpTb.OBJ」と「Ezusb.lib」のファイルです。
↑ファイル「USBJmpTb.OBJ」とファイル「Ezusb.lib」は「C:\Cypress\USB\Target\Lib\FX2」フォルダにあります。
↑次にファイルの登録をやり直します。
「add file〜」を選択します。
↑「USBJmpTb.OBJ」を登録。「USBJmpTb.OBJ」は「C:\Cypress\USB\Target\Lib\FX2」フォルダにあります。「ファイルの種類」を「*.obj」にしないと出てこないので注意してください。
↑「Ezusb.lib」を登録。「Ezusb.lib」は「C:\Cypress\USB\Target\Lib\FX2」フォルダにあります。「ファイルの種類」を「*.lib」にしないと出てこないので注意してください。
↑うまくいった状態です。「×」が消えました。これで再ビルドできるようになります。
プロジェクトの追加方法については、「USB機器の製作」という本だと27ページ目で紹介しているのですが、文字ばっかりでちょっと分かりにくくなってしまいました。
普通、コンパイラはライブラリのパスを気にしないでビルドできるようにできてる(デフォルトが設定されてる)はずなのですが、このツールに限っては違うようです。「ファイルが見つからない」系のエラーって、どうにか減らせないもんでしょうか。
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蛇足な説明かもしれませんが、「C:\Cypress\USB\Doc」というフォルダには、開発キット関連のドキュメントがインストールされています。
「FX2」というフォルダにはマイコンについての仕様書が入ってます。
「Keil Doc」というフォルダにはコンパイラなどのヘルプが入ってます。ただ、今回のようなプロジェクトの登録方法などについては書かれてません。
なぜ書いてないかというと、メーカーさんが「当たり前のこと」だと思ってるからなのですが(私もそう思ってましたが、、、)、実際はここでハマる人が多いようです。
このへんのギャップを埋めるような本が求められてくると思うんですが、それをマジメにやるとページが足りなくなりそうです。本書く側としては難しい課題です。