「日経ソフトウエア2017年11月号」のスマートスピーカー自作記事


雑誌「日経ソフトウエア2017年11月号」掲載のスマートスピーカーの自作記事ですが、「Google AIY Voice Kit」が更新されたため、記事の内容そのままでは動作しない状態になっています。その対策方法を紹介します。
Google AIY Voice Kit」のSDカードイメージは複数存在します。

・2017-05-03版:雑誌で使用したバージョン。現在、公式サイトからはダウンロードできません。
・2017-09-11版/2017-12-18版:GitHubで公開中のバージョン(https://github.com/google/aiyprojects-raspbian/releases)。修正すれば動作可能です。
・2018-01-03版:公式サイトで現在公開中のバージョン(https://aiyprojects.withgoogle.com/voice)。記事の通りには動きません。

ひととおり試してみましたが、GitHubで公開中の2017-09-11版と2017-12-18版はファイル名とコマンドを修正することで、使用することができました。

雑誌記事との大きな違いとしては、プログラムの存在するフォルダ名が違います。
雑誌掲載時:
voice-recognizer-raspi

現在:
AIY-projects-python/checkpoints
リンク先は、AIY-voice-kit-python


2017-12-18版は「/boot/config.txt」の修正する場所が記事と少し違います。2017-09-11版は記事と同じです。

Cloud関連の操作方法は記事の内容と同じです。

あと、音声認識を開始するコマンドが変更されています。
2017-05-03版(雑誌掲載時)
src/main.py

2017-09-11版/2017-12-18版
src/assistant_library_demo.py
または
src/assistant_library_with_button_demo.py
となりました。

「src/assistant_library_demo.py」を実行した場合には、ボタンを押す必要がありません。LEDやボタンの回路は不要になります。
OK Google」と言えばスタートして、「Can I help you.」と喋ります。
ためしに「What time is it now?」と言えば、時刻を喋ります。雑誌掲載時のバージョンはユーザーの言葉が文章で表示されていましたが、後のバージョンでは表示されなくなっています。

最新版の2018-01-03版はデバイスの管理方法が変わっていて、記事の内容のどおりには動きませんでした。動作しない原因も不明です。
というわけで、雑誌の内容のように使う場合にはこちらのページでSDカードのイメージを入手してください。
https://github.com/google/aiyprojects-raspbian/releases
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雑誌掲載時は「Google AIY Voice Kit」の入手が難しい状態でしたが、現在は秋月電子通商などで手軽に入手できます。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-12835/