現在、プロジェクトEGGで「SF特攻警備隊 ダイナマイト轟轟」というゲームが配信中です。
なんと、このゲーム、Windowsで動作するMSX用の新作です。ジャンルはシューティング。MSXの新作ゲームを出す場合、ライセンスの手続きがまったくわからないのですが、D4エンタープライズさんなら実現できてしまうのがさすが。正規のMSX用ソフトが2021年に発売されたってことに大きな意義があります。
これ、カートリッジ版は出るのでしょうか?
ゲームのタイトル画面。当然、フルスクリーン表示も可能です。
本作は無料の「冒険編」と有料の「対決編」の2種類があります。冒険編は対決編よりも面数が制限されているのですが、それでも充分なボリュームです。どちらのバージョンも、遊ぶにはプロジェクトEGGの会員である必要があります(月額550円)。
ゲームを起動すると、あのMSXのログマークが出て「Main RAM 256KBytes」と表示されます。RAMを256KBも搭載してるとなると、MSXturboR相当ですが、ハード的にはMSX1です。先日のアップデートでMSX2版も出たみたいですが、ここではMSX1版について書いてます。
ここで気になるのは画面のコピーライト表記。1つ目の「RUTUBO GAMEWORKS」は「るつぼゲームワークス」という会社ですね。 「ゲームのるつぼ」と関係あるんでしょうか。
2つ目の「CLUB MSX / T.MATSUSHIMA」。前半の「CLUB MSX」の意味がわかりません。後半の「T.MATSUSHIMA」って、あの松島徹さんですね。
余談ですが、マイコンソフト製のゲームのフロッピーには「るつぼ.doc」っていう、テキストファイルがよく入っていて、作品によっては松島さんのコメントが書かれてました。
プレイしてみました。本当にMSX1か? 実機で動くのか? というくらいビジュアルが派手ですね。
、、、なんだかよくわからないうちに死にました。2回目以降は問題なく遊べました。
付属のREADMEによると、操作方法は以下のとおり。
[1ボタン]:メインウェポン射撃(長押しでチャージショット) / 決定
[2ボタン]:オプション射撃(長押しでオプション位置変更)
[↓] + [1ボタン]:3WAY射撃
2つのボタンのうち、どちらも長押しが重要です。よくあるシューティングゲームと同じノリで操作すると、おかしなことになります。
スクロールを戻せたり、連射ばかりじゃないというのが、独創的です。前作のベルーガに似てます。
参考までにタイニーゼビウスmkIIの動作中の画面。右下に「T.MATSUSHIMA」の名前があります。mkIIじゃないタイニーゼビウスの場合はタイトル画面で名前が表示されます。P6ユーザーには、この名前の存在がとても大きかったです。
ハードの人気が衰えていくと、対応ソフトは必然的に減っていきます。そうした極限状態の中で「グロブダー」とか「スペースハリアー」が発売されることの喜び。この感動はゲームに飢えたことがない人にはわかりません。
ついでに紹介しておきますが、ベーマガ1992年1月号にも松島さんのお名前があります。本誌を持ってる人は探してみてください。
「X68000芸術祭インフォメーション」の北陸/近畿地区大会の記事。松島さんは「S・I・R」という作品でシャープエレクトロニクス販売賞を受賞しています。本選には進んでいないため、ムックのディスクに収録されていません。この作品、3Dポリゴンが動くデモらしいのですが、モノクロ写真じゃなくて、カラーで動いてるのが見たい。「S・I・R」の意味も謎です。ここでの山下さんのコメントが「『スターブレード』を作ってみては(本当に作ってしまったらビビるけど)?」ですけど、その後、松島さんは「戦場の絆」を作られているので、かなり的確だったわけですね。
松島徹さんのネームバリューは絶大、という例。2005年発売の「みんながコレで燃えた!NEC8ビットパソコン PC-8001・PC-6001 永久保存版(アスキー)」で松島さんが「WANTED!!」な人扱いになってます。今現在も謎ですけど。このページは松島さんが作ったPC-6001mkII版「スペースハリアー」を紹介しているのですが、敵キャラの名前を間違えるという痛恨のミスが。この本は永久保存版ってわりに誤植が多いです。あと、マイコンソフトのなにわさんのインタビューが載っているのでオススメです。
D4エンタープライズつながりの話。