3DプリンタでMSX用カートリッジのシェルを作る

MSX用カートリッジのシェル(ガワ)を3Dプリンタで作ってみました。AliExpressで探しても売っていないので、もう自作するしかありません。

私自身、数日前に3Dプリンタを触ったばかりで完全に初心者です。まずは、ググって調べるところから始めました。

 

モデリングには「Blender」を使ってみました。Blenderモデリングだけではなくて、動画作成にも対応しています。日本語にも対応しています。こんな凄いソフトがタダで使えるってことに驚きです。

カートリッジの寸法は実物をノギスで測って割り出しました。最初、寸法の入力方法がわからなくて、手間取りましたが、「N」キーを押せばいいだけでした。

 

ねじやナットは「Bolt Factory」っていうアドオンで作ります。なぜか、入力した値よりも生成されるねじの長さが1mmほど短くなってしまいます。理由は不明。

モデリングが終わったら、データをエクスポートして、STLというファイルで保存します。

 

「Ultimaker Cura」を使います。3Dプリンタの制御用のデータを生成するソフトです。ありがたいことに、こちらもフリーソフトです。

STL形式のファイルを読み込んで、3Dプリンタの種類とプロファイル(ノズルの速度や温度)を選択して、「Slice」ボタンを押すと、Gcodeという形式のファイルが出力されます。Gcode形式のファイルはSDカードに保存して、3Dプリンタに移し替えます。

「Ultimaker Cura」のインストーラはAnycubic Kobra Go付属のSDカードに入っていたのですが、ネットから最新バージョン(5.2.1)をダウンロードしました。気になる点として、最新バージョンに収録されていたAnycubic Kobraのプロファイルと、SDカードに収録されているプロファイルが一致しません。Anycubic KobraっていうのはGoと別物なのでしょうか。ここはSDカードのほうを信用したほうがいいと思います。

 

3Dプリンタでプリントします。プリントが終わるまでに1時間半くらいかかりました。

プリントのミスで、中央に大きな斜め線が入ってしまいました。これはノズルが速く動きすぎて、プラスチックが糸を引いてしまって、それが素材に埋まってしまうのが原因です。この糸を引かないようにするための設定方法がわかりません。

一発OKというわけにはいかなくて、実物が出来上がってから、本体に入らないことに気が付いて、作業工程をまるまるやり直しました。プログラミングとは違って、瞬時にリトライすることができません。

 

二度目のプリントで、うまく本体に挿し込むことができました。ここから上蓋も作らないといけませんが、このままで問題なく使えます。

凄い重要なことですが、プリントしたナットの穴は入力した寸法より狭くなってしまいます。逆にねじは太くなります。これはノズルから出るプラスチックの太さ(0.2mmくらい?)の都合でこうなるみたいです。サバを読んで設計しないといけません。

実物のカートリッジを真似して、挿し込み口付近に穴を空けてみたのですが、まったく意味がなかったです。一体、何のための穴なのでしょうか? 万引き防止?

3Dプリンタの理解が少し深まりました。