プチコン本（おまけ情報5）

前回に引き続き、プチコン本のおまけ的な情報（すごくどうでもいい情報）を著者が勝手に紹介します。
本の公式ページはこちらです。
http://ascii.asciimw.jp/books/books/detail/978-4-04-870671-1.shtml
、、、

▲113ページで紹介している自作のゲーム「平成エイリアン」。「平安京エイリアン」もどきのゲームです。ジョルスの担当者さんが商標を持っているハイパーウェアさんにメールを出し、了解を頂いて、本書での掲載が実現しました。
できるだけ黎明期のゲームで、パソコンに由来するもの、、、と考えると、ロードランナーと平安京エイリアンがいいということでコレを選びました。
テキストベースで作ったほうが再現度は高いのかもしれませんが、せっかくのプチコンなのでスプライトとBGを使って作りました。
再現度といえば、敵（エイリアン）が穴に落ちて、そこに別の敵が落ちたら、オリジナルでは敵が復活すべきところですが、本作では連続で落ちてしまいます。気になる人は直してください（他人まかせ）。

あと、元ネタの「平安京エイリアン」についての情報はハイパーウェアさんのサイトを引用させて頂きました。
「平安京エイリアン」は、1979年の雑誌「週刊朝日」に初めて発表されたとのことですが、その具体的な日付・号数がわかっていません。
、、、じゃあ国会図書館で調べて特定しようかと思ったら、週刊朝日の現物は「関西館」にあって、ネットで複写依頼を出さねばならず、そうなると号数が分からないと調べることができない、、、という堂々巡りになってしまいました。
で、Googleで検索してみたら、「197904」と情報があったので、ダメもとで「1979年4月号」として複写依頼を出してみました。

▲それで、返ってきたお返事は「謝絶」。当該論文（著者）が見当たりません、とのこと。補足によると、一連の4月号にはインベーダーゲーム関連の記事しか載ってないらしいです。
・4月6号「傾向と対策　インベーダー　初級」
・4月13号「傾向と対策　インベーダー　中級」
・4月20号「傾向と対策　インベーダー　上級」

▲「デキゴトロジー.1」より（週刊朝日風俗リサーチ特別局編／新潮社／1983年）。
ここで手詰まりと思っていたのですが、連載した記事って単行本になっているんじゃないか？ってことに気が付きました。そこで、「デキゴトロジー」の単行本の第一巻を調べてみると、、、ビンゴ。「大学対抗マイコンゲーム合戦」というタイトルで6種類のゲームが紹介されていました。
・その1　東工大「恐怖のウルトラマン」。
・その2　東大「平安京エイリアン」。
・その3　電通大「スネーク」。
・その4　早大「ワープするゴキブリ」。
・その5　慶大「稲刈り一号」。
・その6　阪大「悲しみの窓際族」。
、、、「平安京エイリアン」は「その2」です。
しかし、該当する記事の量はわずか1.5ページ、図が1枚だけで写真はなし。開発メンバーの名前や人数、パソコンの機種など、詳しい情報が載ってないという、ちょっと物足りない記事になってます。とりあえず敵は「A」で表現していたことと、「べっこうあめ」という要素が存在していたことは確認できました。
（この記事によると、敵に捕まった時に「べっこうあめ」ボタンを押すと、3秒ほど敵を動けなくできるルールだそうです。プレイヤーの手持ちの「べっこうあめ」は3つまでとのこと。ってことは、敵に捕まったらボタンを押すまでの時間的な猶予があるってことなんでしょうか？　この説明だけだと、よくわかりません。）

雑誌の初出の号数はここでも載ってなかったので、結局、不明のままです（どなたかご存知の方が居ましたら教えてください）。
あと、「その3」で紹介されている「スネーク」ですが、「トロン」とか「バリケード」とか呼ばれている、あのゲームと同じ。というか、この電通大のがオリジナルってことなんでしょうか。

▲あと、ついでに他の媒体に登場する「平安京エイリアン」もご紹介します。
「はるみのゲームライブラリーPART II」（1983年）に掲載されている、PC-6001用の「平安京エイリアン（特別編）」。当時は権利的な意識が薄かったので、こういうふうに勝手に題名を使ってしまうことも多々ありました。
ちなみに日本国内で、「プログラムは著作物」と認めるように法改正が行われたのは、1986年だそうです（「新・電子立国」第4巻より）。

▲81年5月号の別冊時代のベーマガに載っているツクモの広告。HAL研究所の「PCGボード」の対応ソフトとして紹介されている「さっぽろエイリアン」というゲームです。どことなく平安京エイリアンっぽいのですが、実際どうなんでしょうか。なぜ「さっぽろ」なのかってのも気になりますが。