セガマーク3用カートリッジをメガドライブで動かしてみました。
「メガアダプタ(1989年)」がプレミア価格になっているので、作ってみました。
今回の回路はオリジナル要素は全くなくて、Webサイト「raphnet」で公開しているRaphael Assenatさんの「SMS to Megadrive/Genesis cartridge adaptor」を参考にさせて頂きました。
こちらです。
動作原理を説明します。
メガドライブには「68000」と「Z80」という2種類のCPUが搭載されています。通常はメインCPUが68000、サブCPUがZ80として機能します。
ただし、カードエッジコネクタの「M3」端子がLowの場合、Mark3モードで起動します。このMark3モードではメインCPUがZ80に切り替わって、データバスが8ビットになります。68000側の動作は止まっているのでしょうか? どうなっているのかは不明です。
このモードはメガアダプタでも使われています。メガドラは旧機種との互換性を保てるように設計されていたわけです。
動作確認用にセガマーク3用のカートリッジを用意します。
自分の場合は、「ザ・プロ野球ペナントレース」を400円で購入しました。
最も厄介なのが、3.175mmピッチのカードエッジコネクタ(44pin)の入手。自分はAliExpressで購入しました。
アダプタの組み立て。
以前作ったメガドラ用のカートリッジ基板の使いまわしです。
アダプタを挿し込んで電源オン。
問題なくセガマーク3のゲームが動きました。
回路図を書いてみましたが、raphnetで公開されているものと大体同じです。
この回路、ADR21とADR23をプルアップして、ADR22をプルダウンしている部分。どういう働きをしているのか謎のままです。もし、68000が生きていたら、バスが衝突してしまって危険なのでは? と思って、最初はプルアップ/プルダウンを省略していたのですが、それだと起動してくれませんでした。
raphnetによると、この回路だと不完全で、Z80のスタックポインタを初期化したほうがいいみたいです。そのため、マイコンを追加する方法が紹介されています。
MasterSystemとMark3のカードエッジコネクタのピンアサインはEnriさんのWebサイトの情報を参考にさせて頂きました。
これによると、MasterSystemとMark3とで「MREQ」の端子番号が1つズレています。
海外版MasterSystemは実質的にはMark3ですが、ピンアサインが違いします。
そして、日本版MasterSystemと仕様が違っているという、複雑なことになっています。
(追記) 全然安くないのが難点ですが、商品説明にメガドライブ本体で遊べると書いてありますので、同じことができるかも。