個人的にオセロゲームと言ったら、思い付くのがコレ。PC-6001用のAX-3「マイクロターン」です。
「マイクロターン」はとにかくCPUが異様に強い。終盤、CPUが「かったぞ!」と勝利宣言するのが腹立たしい。当時、まったく勝てなかったので、数回だけ遊んで放置してしまいました(今も勝てません)。
このゲームは元々「マイクロオセロ」という名前でしたが、途中で「マイクロターン」に改名したという経緯があります。自分が持っているのは改名後ということになります。どのタイミングで改名したのでしょうか。
「ASCII」1982年4月号より。「マイクロオセロ」として広告に登場しています。
「ASCII」1982年8月号より。AX-3が欠番になっていて、載っていません。発売から4か月くらい経過していると思います。
「マイクロターン」の説明書より。奥付けに「1983年2月25日 第2版1刷発行」とあります。この手の日付は一か月くらいはサバを読んでいるので、1月末には発売している可能性があります。
あと、アスキーの「PC 6000 NOTE No.1(1983年2月発行)」という本の40ページ目に「AX-3"マイクロオセロ"は今年より"マイクロターン"に改名されました。」という記述があります。「今年より」を「1983年1月から」と解釈すると、説明書の発行日とだいたい合致する気がします。
以上の点をまとめると、こう推測できます。
・1982年3月ごろ、「マイクロオセロ」発売。
・1982年7月ごろ、「マイクロオセロ」消滅。
・1983年1月ごろ、「マイクロターン」として再登場。
間違っていたらすみません。
ついでにマイクロオセロリーグについても紹介します。
「ASCII」1980年10月号より。「マイクロオセロ」の発売より1年半ほどさかのぼりますが、誌面でオセロ特集が掲載されました。特集記事の最後で、各個人が開発したオセロを総当たりで対戦させ、順位を公表しました。それが「マイクロオセロリーグ」の始まりです。以後、マイクロオセロリーグは競技化して、半年おきに実施されることになります。
ちなみに第4~7回は森田和郎さんが連続優勝して伝説を残しています。
・82年3月号 第4回マイクロオセロリーグ 「森田オセロV2.7」優勝。
・82年9月号 第5回マイクロオセロリーグ 「新森田オセロV3.7」優勝。
・83年3月号 第6回マイクロオセロリーグ 「新森田オセロ」優勝。
・83年9月号 第7回マイクロオセロリーグ「新森田オセロ移植版」優勝(FP-1100用。作者は今西宏さん)。
同じく「ASCII」1980年10月号より。オセロ特集にAX-3「マイクロオセロ/マイクロターン」の作者さんの名前があります。対応機種はPC-8001。マイクロオセロリーグでの結果は第2位(4勝2敗)でした。
この半年後、「ASCII」1981年3月号の第2回マイクロオセロリーグにも参加されていて、結果は第3位(5勝4敗1分)でした。
「みんながコレで燃えた!NEC8ビットパソコンPC-8001・PC-6001永久保存版」に「マイクロオセロ/マイクロターン」の作者さん(浅野泰之/河東泰之さん)のプロフィールが載っています。専門用語が一杯で全くわかりませんが、とにかくもの凄い人だということがわかります。