ガルケーブ(MSX版)

プロジェクトEGGで無料で配信している「ガルケーブ(MSX版)」を遊んでみました(会費の550円/月が必要)。

本作は1986年にポニーキャニオン(ポニカ)から発売されたシューティングゲームです。スピーディに動くキャラクター、多重スクロールする背景。技術的な見どころは一杯あります。画面下にゲージ(「ファイヤーメーター」と呼ぶ)があるので、「グラディウス」っぽいものを連想すると思いますが、クセのあるゲーム性で、似て非なる何かに仕上がっています。

 

ベーマガ1986年11月号より。「ガルケーブ」と「チャンピオン剣道」は両方ともセガSG-1000/SC-3000からMSXへの移植作品です。CPUが同じなので、移植しやすかったとか? 「ログイン」「MSXマガジン」1986年10月号の広告によると、「ガルケーブ」の発売日は10月5日。そちらの広告ではなぜか「ガルケイヴ」と書かれています。

 

   

このゲーム、自機がパワーチップ(「1」「3」「5」)を取ると、ゲージ内のマーカーが進むのですが、そのマーカーの止まったところの装備が採用されるという前代未聞のスゴロク式パワーアップを採用しています。

ゲージのマス目は16個あって、次のように装備が割り振ってあります。勝手に調べたので、間違っていたらすみません。

・(1)SINGLE MISSILE(2連射)
・(2)SINGLE MISSILE(3連射)
・(3)BUG BALL BLASTER
・(4)TWIN BEAM(2連射)
・(5)TWIN BEAM(3連射)
・(6)WIDE BLASTER
・(7)SINGLE MISSILE(2連射)
・(8)WIDE BLASTER
・(9)SCREEN ERASER BLASTER
・(10)TWIN BEAM(2連射)
・(11)TWIN BEAM(3連射)
・(12)LASER
・(13)SINGLE MISSILE(3連射)
・(14)TWIN BEAM(2連射)
・(15)SINGLE MISSILE(2連射)
・(16)FIRE BALL BLASTER

、、、強い装備の次に弱い装備があったりするので、考えなしでパワーアップすると弱体化して苦戦するハメになります。困ったことに、ゲージには何も書かれていないので、プレイヤーが暗記しないとまともに遊べません。この仕様が曲者です。

 

 

一番のおすすめはコレ。広範囲に攻撃できる「SCREEN ERASER BLASTER」です。ずっとこの装備を維持したいところですが、被弾するとバリアを回復するためにパワーチップを取らざるをえません。できるだけ弱体化しないようにパワーチップを取り続ける必要があって、戦略性があります。

 

面の1つ1つが長いです。全32面もあります。

途中で中ボスが出たり、ENEMY FORTRESS(巨大要塞)が登場します。

5面までは普通のシューティングゲームとして楽しく遊べるのですが、6面から撃ったらいけない緑のスライム(SEDE)が出てきて、難易度が急上昇します。

 

12面あたりから、後ろから攻撃してくる敵が出てきますが、動きが速すぎ、弾を出しすぎです。難しすぎて、ストレスが溜まります。

自機は後ろに撃てないのでフェアではない。死んだらパワーアップがリセットされるので、復帰はほとんど無理。「SCREEN ERASER BLASTER」で対抗するしかありません。

 

一転して、敵があまり出てこない面。

 

このへんは難しすぎて、どうしょうもないです。

何度もステートセーブを繰り返して、じりじり進めました。

 

最後の巨大要塞。あまり強くない、、、。

少数値の精度が低いのか、敵弾が正確に向かってきません。

 

エンディングです。ほとんど一人で作っているのが凄い。開発元はコンパイルでした。

最後に出てくる隠しコマンドで、難易度設定とサウンドテストができるようになります。いままで必死に遊んでいたのが実は「EASY」モードだったというのが衝撃でした。

 

せっかくなので、SG-1000版「ガルケーブ」についても触れておきます。

BEEP」1986年3月号より。発売予定ソフトの中にSG-1000版「ガルケーブ」があります。意外に早い時期から存在していたようです。

セガEPマイカード」と書かれていますが、これは特殊なROM(おそらくUVEPROM)を搭載したマイカードのことです。

 

ベーマガ1986年8月号より。SG-1000版「ガルケーブ」の紹介記事です。「EPマイカード」が発売されなかったと書かれています。この時点で「ガルケーブ」って販売しているのでしょうか? だとすると、SG-1000版はMSX版より3か月くらい早く発売したと考えられます。

そういえば、背景に星が写っていますが、MSX版は背景に星がありません。