手持ちの古い雑誌や本がどんどん劣化していくので、修理してみました。
▲たとえば、こちらは簡単な例。35年前のベーマガ。
表紙が破れてますが、ノリで貼り直しました。
▲もっと激しく壊れた例。これは背の一部が剥がれたり、裏表紙が丸ごと取れてしまってます。
背の部分はノリで貼り付けました。アラビックヤマトだと、貼った部分が茶色になってしまうので良くないかもしれません。
裏表紙は丈夫に付ける必要があるので、木工用ボンドで貼りました。
▲続いて、裏表紙が破れた場合。
これは難しいですね。セロハンテープは劣化するので厳禁です。PP(ポリプロピレン)テープは見た目が良くないので、使いたくありません。
▲そこで、透明ブックカバーをかぶせて対処しました。写真だとわかりにくいですが、フィルムをかぶせてます。
▲使ったカバーはこれです。 東急ハンズで352円。
▲これは難物です。
3年前に中古で買ったチャレアベ本です。お値段、なんと4000円。
あちらこちらに粘着テープが貼られてます。
▲驚くのはその劣化ぶり。
本を開くと、こんな感じで2つに分かれてしまいます。本の「背」がつながっていなくて、粘着テープだけでどうにか形を保っている状態。
この本、「ザナドゥ」のマップが載っているページだけ劣化が激しいです。だいたい20ページに渡ってページが外れていて、閉じ部分にセロハンテープがびっしりと貼られてます。
このマップって、閉じ部分の根本まで印刷しているのが困りもの。それを無理して読もうとするので、結果として本を破壊してしまいます。
▲本の前の持ち主さんは熱心なザナドゥのプレイヤーだったみたいです。
あちこちに鉛筆の書き込みがありました。「G」とか「R」は敵の種類か?
これは消しゴムをかけると、印刷が消えちゃいそうなので、そのままにしておきます。
▲ページが豪快に折れてます。1ページずつ指で真っ直ぐにします。
▲セロハンテープが茶色に変色しているので、剝がして捨てます。
ただし、そのまま剥がそうとすると、ページが破れる可能性が非常に高い。そこで、ドライヤーで温めながらゆっくりと剥がします。指をヤケドしないように、剥がす瞬間はドライヤーを切らないといけないので、手間がかかります。
あと、セロハンテープは色が移ってしまって、剥がしても紙に茶色の痕が残ってしまいます。困りますが、どうにもなりません。
▲難所。セロハンテープの上に、幅4センチくらいの太いPPテープがガッチリと貼ってあります。PPテープは変色してないのですが、中のセロハンテープは茶色になっているので、すべて剥がします。根気を使います。
▲最大の難所。先ほどと同じく、2重に粘着テープが貼ってあります。背の部分はすでに細かく破れているので、テープを剥がそうとすると、さらに破れる可能性があります。これは修復不能では、、、?
▲粘着テープと格闘を続けること数日。
諦めかけていたのですが、根気よく剥がしていったら、やっと取れました。
背の部分がボロボロです。カラープリンタで同じようなものを印刷して取り換えるという方法もありますが、できるだけ現物のままでいきます。
▲本から剥がした粘着テープです。かつおぶしじゃありません。
合計で50枚くらいテープが貼られていました。
、、、よくもまあ、中古ショップの人はこれを4000円で売ろうと思ったな!?
▲普通紙を木工用ボンドで貼って、本の背にします。
バラバラだったページを合体させます。
ボンドが多すぎると、余計にくっ付いて悲惨なことになるので、薄く伸ばしておきます。
▲表紙を貼り合わせ。
▲ボンドが乾いたら、透明ブックカバーを付けます。
▲修理が終わりました。やっと本らしく扱うことができます。
裂けるのが怖いので、全力で本を開けません。