前回の続き。
プロジェクトEGGで配信中の「テラ4001 for FM-7(1984年)」を遊んでみました。同作はスターアーサー伝説3部作の完結編です。ベーマガに長く広告が載っていたので、ご存知の人も多いんじゃないでしょうか。
上の写真は起動時に表示されるスタッフ&タイトル画面です。処理が重くて、1画面更新するのに2秒くらいかかります。
以下、内容のネタバレを含みますのでご注意ください。
プレイヤー(スターアーサー)が「ジャミル」という悪の宇宙人から地球を奪い返すというストーリー。シージャという町からスタートです。
今回からRPGっぽい味付けになりました。敵にランダムで出現して襲ってきます。どんどん体力が減りますが、「ネル」で回復します。
画面内のパラメータは次の通りです。
・STRENGTH:プレーヤーの体力。0でゲームオーバー。
・CONCENTRATION:集中力です。敵を倒すと増える。低いとプレイに支障が出る。
・SITUATION:プレーヤーの状況。0になっても問題なし。これって意味ないのでは。
ゴミ箱を開けたらボブが登場。
ここでもう行き詰ってしまいました。簡易マニュアルを読んでも、何をやったらいいのか全くわかりません。結局、「チャレンジ!!パソコンAVG(1985年)」とGoogleに頼りました。
「チャレアベ」を参考にしつつ、マップを書いてみました。これはFM-7版です。PC-6001mkII版はマップが少し違います。
最初にやるべき事はジャンク屋のボスと話すこと。手下に「コルク」と話すと、会えるようになります。
「ジャミルヲタオス」とか「ジャミルヲタオシマス」とか言うと、テスが取れるようになります。難しいにも程がある。
あと、外に壊れたハンググライダーが落ちてるので拾います。
ここで「キススル」コマンドを2回実行してから、TALKモードで「ハンググライダー」と入力すると修理してくれます。今だといろいろとダメですね。
この近くに掃除ロボットが居るので、破壊して「キュウバン」を取っておきます。
コルクさん。ここで、壁のパネルにテスをつなぐとポートシティAの機能が停止します。PC-6001mkII版だと、コルクさんは敵のスパイっていうことになっていて、ここで殺さないといけません。昔、プレイした時はショックでした。FM-7版は殺さなくていいです。
「ノボル」コマンドでセンタービルを登ります。結局、ボブは活躍しないで終わってしまった。
センタービルの屋上からハンググライダーで飛びます。ポートシティAの機能を停止させておく必要があります。あと、アイテムが多すぎたり、昼間に飛ぶとゲームオーバーです。ハッキリと原因を教えてくれないので、意地が悪いです。
ポートシティAに着いたら、「惑星メフィウス」に登場したアントニオイノシンに再会。アルキンZで体力が回復します。TALKモードで「メフィウス」と話すと、VHD版の宣伝をしてくれます。
ポートシティAのマップです。
検問。ジャミルの市民にレシーバーを売ってお金を作ります。それから、ショップでアクアラングを買います。タンクにアクアラングを付けてから爆破します。爆発したことで、検問から敵兵が居なくなります。
恒例のハマチネタ。ジャミルの市民から「T&E SOFT ノ ハマチベヤ イッパクツアー」というセリフが返ってきます。もしかして、「ハマチ部屋=ハマチの養殖みたく混雑している部屋」って意味なんでしょうか。「ハマチ」の謎が少し解けた気がします。
ゴンダーに再会。「セラミックディスク」と言うと、セラミックディスクがもらえます。これがないと詰んでしまいます。
宇宙港の受付。もう難所の連続です。レディーロボットにTALKモードで「カセリアサマ レイソード トドケ」と言うと、通ることができます。Cの搭乗口から飛行機に乗ると、海上都市に行けます。
海上都市のマップ。最後なのにマップが狭いような。
敵に遭遇しすぎて、ボロボロの状態です。あとになって気が付きましたが、敵とは真面目に戦わないで、通り抜けが可能でした。この画面、右下の小窓みたいな部分を撃つと、入る事ができます。
入った先にマザーコンピューターの端末があります。スリット(わかりにくい)にセラミックディスクを入れると、レイソードの謎が明らかになります。「ヒネル」コマンドでレイソードの取っ手部分を開けます。ミステリウムを入れて準備完了。
セラミックディスクを取ると、「暗黒星雲」に登場した老人が現れて、マザーコンピューターについて、重要な説明をしてくれます。この終盤に来て、マザーコンピューターの破壊がゲームの目的であると判明します。この後、TALKモードで「シールドカイジョ」と「ドアロックカイジョ」と入力します。まさか、1984年の時点でサイバーパンク要素を取り入れているとは!? 時代を先取りしすぎです。このメッセージを読み飛ばしてゲームを進めてしまうと、もったいないことになります。
マザーコンピューターの手前でルナに遭遇。ルナを殺さないと先に進めません。先ほどの話によると、ルナの意識はマザーコンピューターに取り込まれたので、ルナの肉体を殺しても平気ってことでしょうか。ドアは「オス」コマンドでスイッチを押すと開きます。
レイソードでマザーコンピューターを破壊。ついでに老人とルナの意識も殺してしまいます。非情すぎる展開。
スタート地点に戻ると、カセリアとの一騎討ち。書籍「惑星メフィウスはこうして作られた」を読むと、暗黒星雲のボツ画像の中にカセリアが死んでる場面が載っています。そのボツ画像とここでカセリアが死ぬ画面がそっくりです。もし、前作でカセリアが死んでいたら、本作には別のボスが登場していたんでしょうか。
カセリアを倒したら、脱出艇に乗り込みます。この後、レイソードが爆破するので、事前にレイソードを捨てておきましょう。プロジェクトEGG版の場合、レイソードを捨て忘れたまま乗ると、ゲームオーバーのメッセージ表示が早すぎて読めません。キーの入力待ちが作動してないようです。
海上都市が大爆破。この次の画面でエンディングです。1000年以上続いたジャミルとの戦いがマザーコンピューターを壊しただけで終わってしまいました。1984年当時に遊んでいたら大満足だったと思うのですが、、、。
この「テラ4001」、前作と同じくメインプログラムはBASIC で動いています。TALKモード中にCTRL+Cキーを押したら、プログラムが止まります。そのままだと、Protected Programと出るだけですが、「MON」と「POKE」命令を使うと、リストが見れるようになります。
シージャの町のプログラムの一部。
フライトシミュレータのプログラム(FLYGH)。ゲームの基本部分はマシン語を使ってます。
海上都市のプログラムの一部。本編ではレイソードを捨て忘れた時のメッセージを読めなかったのですが、こうすれば読む事ができます。
RPG的要素を取り入れるというチャレンジ精神はさすがT&E SOFT。本作はまぎれもない超大作なのですが、戦闘が単調だったり、マップが空虚だったり、ところどころ残念な部分があって、評価を下げている感じがします。
最大の問題は難しすぎること。ゲーム内にヒントがほとんどない。いくら頑張って考えても正解にたどり着けません。当時のパソコンゲームは難解さを誇り、当時のユーザーはそれをクリアしたことを誇っていました。パソコンゲームが超マニア向けだったという歴史的資料となります。ちなみに、チャレアベによると「テラ4001」は四番目に質問の多いゲームだそうです。