EGGY(エギー) for PC-6001

プロジェクトEGGで無料で配信している「EGGY(エギー)」を遊んでみました(会費として550円/月が必要)。PC-6001版は1984年に発売していると思います。

PC-6001用はカラー版とモノクロ版の2種類を収録しています。

キャラクターがドット単位で丁寧に動いていて、当時としては革新的なビジュアルです。見た目は「チョップリフター」そのままですが、ルールが大幅に違います。ちなみに「エギー」というのは惑星の名前です。

「エナ」というボディーアーマーを操って、物資を回収するというゲームです。一旦しゃがまないとジャンプできなかったり、弾が斜め下にしか撃てなかったり、空中で慣性が働いていたり、操作にクセがあります。

「物資」と呼ぶパラシュート。地面に落ちても一定時間は拾うことが可能。

 

ミミア人(エギー星ミミア国の人たち)。触れてはいません。接触するとダメージ&攻撃扱いになり、ゾルムに変身します。

 

ゾルム(ガプスのアーマロイド)。一発当てると動きが止まって、エネルギーとして回収できます。二発当てると、消えてしまうので要注意です。この一連のルールが取っ付きにくいです。

 

ボスカ(多重地点攻撃ミサイル)。2面から登場。PC-6001版は避ける隙間がほとんどないです。

 

エキュスーダ(ガプスの空艦部隊の戦闘機)。4面から登場。猛烈に攻撃してきます。こちらからは攻撃できないのが理不尽です。

 

物資は回収できなくても、ボーナスが減るだけです。なので、一定時間を耐え忍ぶだけで面クリアできます。

 

MSX版です。こちらも無料で遊べます。

正確な発売時期が不明ですが、1985年には発売していると思います。操作感覚はPC-6001とほぼ同じです。

 

PC-8801版です。こちらも無料で遊べます。1985年には発売していると思います。

驚くほどぬるぬる動きます。ちゃんとボスカを避けられるように作られていて、非常に遊びやすいです。ステートセーブもできるので、おすすめです。

この他、X1版EGGYも存在しますが、配信はしていません。

 

攻撃を食らうと操作不能になる仕様なので、運が悪いと連続で攻撃を食らって終わってしまいます。

敵の攻撃が激しすぎて、4面くらいでゲームオーバーになってしまいます。攻略は諦めてギブアップしました。

 

EGGY」は1984年に実施された「ボーステック プログラムコンテスト」で優秀賞(準優勝)を受賞した作品です。「ログイン」1984年4月号(3月8日発売)のボーステックの広告によると、コンテストの応募締め切りは5月10日でした。賞金総額300万円。

「I/O」1984年7月号(6月18日発売)の広告にコンテストの結果が掲載されています。以下の通りです。

・最優秀賞(賞金100万円)「妖怪探偵ちまちま(SMC-777)」

・優秀賞(賞金50万円)「EGGYPC-6001)」

・準優秀賞(賞金25万円)

「TROP WAY(X1)」「株価アナライザー(PC-9801/8801)」

・入選(賞金10万円)

「CHOBIN(PC-8801)」

「多機能ワープロ住所録(PC-9801)」

TAMA TAMA(PC-6001mkII)」

「家計簿(PC-9801)」

「FREE WAY(PC-8801)」

「SPACE DIAMOND(PC-8001mkII)」

「FM7 DSKPWUP UT(FM-7)」

「BUSINESS TOUR(FM-7)」

「STAIR CAT(FM-8/7)」

「クリーバー(FM-7)」

当初の予定では優秀賞は2作でしたが、これを1作に減らし、準優秀賞を2作にしたとのことです。

「ログイン」1984年8月号(7月18日発売)のボーステックの広告にはもう「妖怪探偵ちまちま(88版)」「EGGY (P6版)」「CHOBIN(88版)」の価格が掲載されています。5月の末に受賞が決定したとして、7月中旬には販売? 猛烈なペースで商品化したということになります。

 

雑誌「PCマガジン」1985年1月号に 「EGGY」 のプログラムが掲載されました。

ゲームの発売から半年経たないうちに中身を公開してしまったという、極めて珍しいケースです。記事は全部で8ページ。うち3ページが解説、5ページがプログラムリストです。プログラムはマシン語の入力ツールとダンプリストの2本に分かれていました。

自分は当時、「これを打ち込んだら遊べるのか!」と興奮しながら記事を持ち続けましたが、結局、打ち込むことはありませんでした。仮に打ち込んだとしても、誤植があったので動かなかったわけですが、、、。

 

1985年2月号の訂正記事です。記事が小さすぎて、スルーしてしまいそうです。誤植しても、全く謝罪しないところが珍しいです。

「PCマガジン」はこの他にも「爆弾男」「リザード」「夢幻の心臓」「バンダル」など、有名どころのゲームのプログラムリストを公開しています。かなり気前の良い雑誌だったのではないでしょうか。