リザード for PC-6001mkII

プロジェクトEGGで配信している「リザード for PC-6001mkII」を遊んでみました。

 

今回、自分が遊んだのは期間限定で無料配布した「リザード for PC-6001mkII」です(2022年のプロジェクトEGG20周年キャンペーン)。この特殊な「リザード」はなぜか、寺院で「セーブしますか」というメッセージがスキップされてしまって、セーブができません。起動時はロードの選択肢が出てきません。仕方ないので、ステートセーブで遊びました。

 

きびきび動きます。当時は3Dの迷路がそれらしく動くというだけで凄いインパクトでした。

 

リザード」と言えば、これ。素手で殴り合う戦闘モードです。

バシッ!という音が気持ちいです。1キーを連打するだけでゲームが進んでしまうので、戦略性がありません。ランダム要素がありすぎです。ザコ敵にすらダメージを食らわされます。グダグダ戦闘で、途中で敵が逃げてしまって、経験値が入らないことも。

 

戦闘を繰り返して、EXPを溜めて、寺院に行くとレベルが上がります。各種パラメータの以下の通り。

・POW:攻撃力。武器を持つと上がる。

・AGI:「敏捷性」。防具を持つと上がる。ダメージ量に関係するのか、それともダメージを受ける確率が減るとか?

・DEX:「手先の器用さ」。宝箱を開ける成功率と関係がある?

・INT:「知恵や知識」。どういう影響を与えるのか不明。

・LIM:体力の上限。

・EXP:経験値。

パラメータの因果関係がよくわからないものが多いです。気にしないでも問題なく遊べます。

 

このゲームはルールが大らかです。同じ宝箱でアイテムを無限に取り出せてしまいます。プレイヤーの持てるアイテムは10個までなので、実際は取れなくなります。

主なアイテムは次の通り。

・コラットアーム:POWが上がる。

・ロウの腕輪:POWが上がる。

・ホークの羽根:POWが上がる。

・光る指輪:POWが上がる。

・銀のロケット:AGIが上がる。

・影の指輪:AGIが上がる。

・黒い杖:AGIが上がる。

・風のマント:AGIが上がる。

・はねのブーツ:DEXが上がる。

・金のロケット:DEXが上がる。

・逃げるブーツ:DEXが上がる。

・水晶玉:現在位置がわかる。

・昇るブーツ:一つ上の階にワープする。

・降りる靴:一つ下の階にワープする。

・ヒバリの舌:入口に戻る。

・戻るブーツ:入口に戻る。

・光の剣、炎の剣、ヒドラの盾、ヘビィメタル(鎧)など。

拾った武器や防具はあっという間に壊れます。買った武器や防具もすぐに壊れます。付け替えるのが面倒なので、終盤は何も装備しないで戦っていました。

 

「ヒバリの舌」で一気にスタート地点に戻れます。便利すぎです。

 

レベルが足りないと進めない壁があります。積極的に迷路を進んでも意味がないです。

 

エレベーターのようなものがあります。ただし、レベルが低いと使えません。

今遊ぶと、レベル上げの作業がしんどいです。戦闘が単調です。中盤はゲームに飽きてしまったのですが、地道に頑張ります。

 

6階の精霊は体力回復と解毒をしてくれるので、便利です。

この周辺を歩き回って、レベルを上げます。

 

体力の上限(LIM)を上げます。

 

上限のレベル20に到達しました。やっと本題に進めるので、緊張感が蘇ってきました。

最大EXPを29820で、オーク1体のEXPを17とすると、1754体くらい倒せば、レベル20に達する計算になります。

 

レベル20になったら、2階で「アルムの剣」、4階で「ウルムの剣」、7階で「ノーザの剣」を集めます。3本の剣を9階の精霊に見せると、「勇者の剣」が手に入ります。これがないと10階のバリアーを突破できません。3本の剣は消えずに残ります。

「勇者の剣はとても重たいので今までほど素早く動くことができなくなります」と精霊が言っていますが、そういう不都合は感じません。

 

調子に乗って10階に上がったら、リザードと戦って死んでしまいました。ウサギみたいな風貌ですね。

なぜか、死んだ時のメッセージが文字化けしてます。

 

最後のセーブ地点からやり直し。「勇者の剣」を手に入れた段階で街に戻って、他の剣を売り払って、空いたところに「昇るブーツ」を持ちます。5階に行けるエレベータと9階に行けるエレベータを使って、最小のダメージで10階に行きます。

このゲームは毒のダメージが少ないので、「解毒剤」はあまり意味がありません。あと、「傷薬」は回復量が少なすぎです。

 

ラスボスのリザードとの最終決戦

あれ? さっき戦ったリザードは何だったんだ? って感じですが、どうやら偽物のリザードだったようです。

ラスボスを倒すと、果たしてどうなるのか? 自分の目で確かめてみましょう。

本来はゲームクリア時にデータをセープする機能があるのですが、なぜかセーブしないまま終わってしまいます。これだと続編に続く重要なメッセージが表示されません。

 

どうでもいい裏技。

ゲームの起動時にCtrl+Cキーを押して強制的に止めて、拡張BASIC(4番)で起動すると、エラーが出て止まります。それからFILESコマンドを入力すると、ディスク内のファイルを確認することができます。「START」というファイルがBASICで書かれたローダーでしょうか。

 

ついでにPC-8801版「リザードも紹介します。1985年発売。

PC-8801版はプロジェクトEGGで無料で配信しています(ダウンロードには会費が必要)。戦闘がモッサリしていたり、迷路がアニメーションしなかったり、PC-6001mk II版の魅力が半減してます。持っているアイテムを常に確認できるのは便利です。

「山下 章のレスキュー! AVGRPG」に載っている(秘)テクですが、PC-8801はカナロックして、SHIFTを押しながら移動すると壁を通り抜けることができます。ゲームバランス崩壊です。プログラムEGG版のPC-8801版はF12キーでカナロックできます。

 

 

ビジュアルが変更されてます。左がPC-6001mk II版の「オーク」、右がPC-8801版の「オーク」です。とても同じキャラに見えません。迷路の形状は同じですが、毒蜘蛛がバイパーというキャラに入れ替わっていたりします。

 

チャレンジ!!パソコンAVGRPG(1986年)」。これに全部のマップが載っています。今回、凄く役立ちました。

なお、プロジェクトEGGの場合、1~7階のマップ(pdf)がオマケで付属します。4階以上は白地図になっていて、ドアが描かれていません。

 

「I/O」1985年2月号より。リザード」の広告です。

元はクリスタルソフトのゲームですが、マイクロキャビンとリバーヒルソフトからも移植作品が発売されました。移植版の発売時期は雑誌の広告から推測できます。

・I/O 1984年12月号:PC-6001mkII版「11月下旬発売」(クリスタルソフト)。

・I/O 1985年8月号:S-1版「新発売」(クリスタルソフト/日立ハイソフト発売)。

・I/O 1985年10月号:MSX版「新発売」 (マイクロキャビン)。

・I/O 1985年11月号:X-1版 「発売開始」(クリスタルソフト)。

・I/O 1985年11月号:PC-8801、PC-8001mkIISR版「新発売」(リバーヒルソフト)。

・I/O 1985年11月号:PC-8001版が「発売予定」(リバーヒルソフト)、、、と載ってますが、次号で存在が無かったことに。

・I/O 1985年12月号:PC-9801版、PC-8001mkIISR版「新発売」(リバーヒルソフト)。

・I/O 1985年12月号:FM-7版「新発売」 (マイクロキャビン) 。

ベーマガ1986年2月号:FM-77L2以降版「新発売」 (マイクロキャビン) 。

・ログイン 1986年6月号:MZ-2500版(クリスタルソフト)。知らないうちに発売。

 

今回、自分が遊んだのはテープ版ではなくディスク版です。

、、、ディスク版なんてあったっけ?! PC-6601版?! 当時の雑誌をチェックしましたが、該当する製品は見当たりませんでした。付属の説明書(pdf)には「PC-6601SRディスクバージョン」と書いてあるので、実在するのは確かなようです。

 

「PCマガジン」1987年1月号に リザード」のプログラムが掲載されました。

ゲームの解説に2ページ+プログラムに10ページ。プログラムリストは7つ。他にチェックサム用の短いプログラムもあります。

複数のダンプリストマシン語モニタで入力してから、データをBASICプログラムで合体させてセーブしたり、とんでもなく複雑です。きちんと動作した人って存在するのでしょうか。

 

ベーマガ1986年2月号より。FM-7/NEW7/77版(テープ)が存在する状態で、FM-77L2/L4/AV(ディスク)版が発売されたわけですが、これがメディアが違うだけなのか、それとも仕様の違いがあるのか?

 

パソコンゲーム80年代記(1990年)」より。「リザード」の扱いは小さくて、音楽だけ褒められてます。発売日は84年12月と書かれていますね。I/Oの広告と、どちらが正しいやら。別のページにリザードの作者さんが顔写真入りで何度か登場しています。

1984年当時、RPGの存在をユーザーに知らしめたという点で「リザード」は画期的なゲームでした。発売当初はPC-6001mkII専用です。ちなみにPC-6001mkII版の「ブラックオニキス」は移植に時間がかかって、発売したのは1985年10月です。

 

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